高齢社会共創センターは、活力と魅力ある高齢社会づくりを促進し、新しい価値を発信する拠点となることを目指します。
このような地域を総合的に実現することで、誰もがいつまでも自分らしくいられる社会
人口高齢化の影響により、医療や福祉の領域にとどまらず、経済・産業・文化の広い領域において、私たちが生活するコミュニティの現場では相互に関連する複雑で多様な課題が生じています。さらには、同じコミュニティはひとつとないため、課題のあり方も地域によって異なり、その地域に合った取り組みを考えなければなりません。そこで、地域が一丸となって考え、取り組んでいくことが必要になると考えています。一方で、各地の先進的な取り組みから新たな「知・技術」が生まれており、こうした「知」を循環させることが、各地の活力と魅力あるコミュニティづくりを強く後押しするはずです。
高齢社会共創センターは、マルチステークホルダーによる協働を柱に日本全体で包括的な高齢社会の課題に対応できる「人材、情報、組織」をつなぐ拠点として、新たな生き方・ライフスタイルと、それを支える持続的な社会システムを共創しながら、長寿を喜べる価値づくりを推進します。
平成22年度から平成27年度まで、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST) 社会技術研究開発センター(RISTEX)において、共創センター長の秋山弘子を領域総括とした「コミュニティでつくる新しい高齢社会のデザイン」研究開発領域(以下、高齢社会領域) が推進されました。高齢社会領域では、生活の場であるコミュニティにおいて、マルチステークホルダーとの協働による研究開発に取り組み、そこから多様な社会技術(モノ・サービス・システム等)が創出されました(図1)。
同時に、日本全体として高齢化に伴う課題に立ち向かうために、社会技術や志のある人材・組織をつなぐネットワーキング構想について、継続的に議論してきました(図2)。この構想に基づき、各コミュニティのニーズに対応し、活力と魅力ある高齢社会を共創していくプラットフォームの実現に向け、高齢社会共創センターを設立するに至りました。