高齢者の多様な活躍ニーズに応えるセカンドライフ支援から地域力の向上へ!
千葉県柏市では、ニーズに応じて住民が年齢にとらわれずに活躍できる地域を目指して、公産学が協働してシニア世代の新たな社会参加モデルを共創しながら、セカンドライフ支援に取り組んでいます。セカンドライフの選択肢として、仕事・健康づくり・ボランティア・生涯学習・趣味等、幅広く取り上げています。なかでも特徴的なものが「生きがい就労(セカンドライフ就労)」です。取り組みが進む中で、就労セミナーを受講したシニアが中心となって「一般社団法人セカンドライフファクトリー(SLF)」が2013年4月に設立され、アクティブシニアとの協働による支援活動へと広がっています。
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生きがい就労とは、生計のための就労と趣味やボランティアなどの生きがいを目的とした活動の中間に位置づけられ、無理なく柔軟に生きがいを持って働く新しい活動スタイルです。これはセカンドライフの選択肢を広げるものであると同時に、元気で有能な高齢者が地域で活躍できる場を創出することによって、地域課題の解決にもつなげることができます。
住民と事業者の間に立つ「中間支援組織(セカンドライフ支援組織)」がエンジンとなって、事業の開拓から、生きがい就労の実現まで、一連のサイクルを回しています。
平成28年度からは、厚生労働省の生涯現役促進地域連携事業を受けて、多様な組織が参画する柏市生涯現役促進協議会を立ち上げ、公産学民が継続的に協働できる体制をとっています。ここが中間支援組織(セカンドライフ支援組織) として、6つの事業を担っています。
※ これらの活動の一部はマニュアルとしてまとめられています
柏市、東京大学 高齢社会総合研究機構(IOG)、都市再生機構(UR)の三者による「柏市豊四季台地域高齢社会総合研究会」では、人と人とのつながりの強化に向け、聞き取り調査を実施しました。その中で、首都圏のベットタウンである柏市では、高齢男性層を中心に、”就労の場が欲しい”という声が多く見られました。この地域ニーズに応えることが、地域のつながりにつながると考え、取り組みが始められました。
地域課題と照らし合わせて、農業・食・保育・生活支援・福祉の5領域から具体的な事業が開拓され、さまざまな生きがい就労を実現しています(下図/2017年3月現在)。また、活動に参画していた地域高齢者が主体となって、一般社団法人セカンドライフファクトリー(SLF) が設立され、就労セミナー等、様々なセカンドライフニーズに応じたサービスを提供しています。